NPO法人 和楽食生活改善クラブ

心のこもったお弁当の地域密着型製造販売。

インタビュー

事業についてお聞かせください

「NPO法人 和楽食生活改善クラブ」その名の通りでして、主に障害者の方の日常の食生活について、見直していただきたい、見直したい、そのお手伝いをしたいとの思いで立ち上げました。

具体的な業務内容は、お弁当の製造・販売です。また、今はお休みをしていますが喫茶業務も行っています。障害者の方に、調理・盛り付け・片付けを含めた調理全般に関って頂き、さらにお弁当のお届けや喫茶での接客を通して一般社会・地域社会との交流を図って頂きたいと思っています。障害者の方達はコンビニや宅配のお弁当など、出来合いのものを食べることが多く、自分で食材を購入して調理する機会が今までないように感じていました。しかし、食は生きていく上での基本だと思っていますので、グルメなどとは違う意味で、食にはこだわりを持って頂きたいと思っています。安心できる食材で安心できる物を自分で作って召し上がって頂き、さらにそれを人様に供給出来る技術を身に付けて頂きたいと考えています。

この理念をずっとずっと温めていましたが、これを事業として行うことはとても厳しいと思います。しかし、勤務していたらもっと出来ないことですので、思い切ってこの事業を始めてみました。

前職

精神障害者たちの食に関する小さな地域作業所の施設長をしていました。その施設は画廊喫茶で、喫茶と仕出しを行っていました。

独立を決意した経緯

食の現場におりながら、そこに通っている障害者の方達がコンビニやお弁当屋さんなど、出来合いのものを食べている現実を目の当りにしました。そこで、材料費を出し合って自分達で賄いを作ることを始めました。すると2年目からは利用者が自分達で賄いを作ってくれるようになったんです。出来ない、やってあげなくてはいけない、といった思いは健康な人の思い上がりだなと感じました。その思いを形にするため思い切って自分で立ち上げました。

ワークポリシー

私どもは普通の家を改装して事業を行っていますので、決して大きな規模では御座いません。しかし、家庭は人と人のつながりの基本だと思っています。行政の方は、今どき家庭的な雰囲気なんてとおっしゃいますが、職場が家庭的であっても良いではないかと思います。相手がスタッフであろうと障害者の方であろうと、家庭と家族というキーワードを大切にしています。

立地や事務所のお気に入り

資金力が無かったので自宅を改装しましたが、資金にもっと余裕があれば、喫茶店としても活用できるように通り沿いに店舗を構えたいです。

もともと自宅だったのですが、やはり頭のどこかに食のことがあったので、キッチンはとても広く作ってあります。娘が2人いるのですが、全員で一緒にキッチンに立ちたいという思いがあったんです。そのおかげで、お弁当を作るにも使い勝手がとても良いですね。

起業の苦労ややりがい

苦労続きですね(笑)しかし利点としては、勤務している時と違い、思いを形に出来るということではないでしょうか。組織の中では、どれだけ熱く思いを語っても、結局は大きな歯車の一部でしかありませんから。

苦労したことは、私どもは障害者を雇用するというのがあるので、スタッフがその方達をどれだけ理解してくれるかということですね。福祉施設というのは、精神福祉士という資格を持っている方が、着任した現場の業務を一から勉強する仕組みになっています。私どもは家庭的な部分を大事にしていますので、一緒に働いているスタッフにも私どもと同じ思いで、障害者の方を理解し、同僚として見て頂けるようになるまでが苦労しました。

悩み事・・・

もちろん資金の余裕のなさですが、あとは時間でしょうか。何から何まで自分で行うということは嬉しいことではあるのですが、営業、調理指導、宅配などすべてを行いますので身体一つではどうしても足りません。足りない時間は睡眠時間を削ってカバーするしかないですね。一日のうちで寝ているのは3~4時間くらいです。24時間をどう使うかを考えています。

10年後

広い厨房で障害者の方とスタッフと一緒に調理をしたいですね。ユニフォームのイメージまで頭の中で出来ています。お揃いのポロシャツに名前を入れて、広い厨房でパン作りもしたいですね。自前のパンで、カフェテラスでお茶をして頂きたいです。もう設計図も頭の中に出来ています。建物はビルになっていて2階はレストラン式です。営業も、障害者の方とスタッフで一緒に出かけて、お弁当の注文を取ってきています。

座右の銘

「一人の人を大切に」という言葉です。

相手がスタッフ・障害者であってもお客様であっても、一人の人を大切にという言葉は、私の基本となっています。

趣味・嗜好

全然時間がありませんが、本当に色々なことをやりたいと思っています。もともとは和紙人形の講師をしていたので、和紙で人形を作ったり、地域で会合があればしおりを作って差し上げたりもしています。10年後にはギャラリーを作りたいです!

あとは、活字中毒かというほど、新聞でも漫画でもとにかく時間があれば活字を読んでいますね。ますます寝る時間が無くなってしまいます。ぼーっとしている時間は、とてももったいないと思います。

ベンチャーレポート読者へひとこと

特例子会社という組織を創って、障害者の方々をお雇いしている大きな会社が幾つかあると思いますが、障害者は特別な存在ではありません。障害を持っているだけなのです。街中の小さな喫茶店で障害者の方と一緒に作ったランチやお弁当を、是非一度召し上がって頂きたいと思います。

これから起業する方へのメッセージ

絶対に諦めないで頂きたいです。ましてや、お若い方ならどんどん出来ると思います。夢は必ず叶います。形になります。

どこまで努力していったとしても、一日手前で諦めてしまったら今までの努力が全て無くなってしまうんですよね。失敗と成功は、諦めたか諦めないかの自分の中でのものだと思います。

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